インタビュー|4年間の育児休業でキャリアに不安を感じていた日々。 おしゃれを楽しみ始めたら、人生が楽しく回りだした。〜 宮脇 はなこさん 


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年間の育児休業でキャリアに不安を感じていた日々。
おしゃれを楽しみ始めたら、人生が楽しく回りだした。

会社員・フリーランス/宮脇 はなこさん

はなこさんは、4歳と1歳の男の子のママ。2人の子どもの育児休業中にパーソナルカラー診断と骨格診断を受けたことがきっかけで、自身がそれらの診断の専門家「イメージコンサルタント」を目指しています。以前は、周りがキャリアアップして不安を抱く日々が長かったそうです。人生の転機にどう向き合い、どんな変化があったのか、また今後やりたいことについて伺いました。

パーソナルカラー診断とは
肌の色や瞳の色など、個人個人の持っている色に合わせて似合うメイクや洋服の色などを導き出す技術。
骨格診断とは
生まれ持った骨格や筋肉のつき方から、似合う洋服の素材や形を導き出す技術。

自分のためのおしゃれが、育児を楽しくしてくれた

― あなたにとっての人生の転機は?

パーソナルカラー診断を受けたことがきっかけで、イメージコンサルタントを目指したことです。

2013年に人材系の会社へ新卒で入社した私は、企業向けの営業の仕事をしていました。その後結婚し2017年に第1子の長男を出産。育休中の2020年に次男を出産し、そのまま今も育休期間。第1子出産から現在まで、約4年間育休を継続している状態です。

忙しいながらも充実していた会社員生活から離れて約4年、長男の育休からそのまま次男の産休に入るという状況に不安が募りました。「昇進した」とか、「新しいプロジェクトを任されることになった」とか、同僚や友人のそんな話を聞くたびに、私はこのままどうなるんだろうと。周りがキャリアアップしている中、自分だけが社会人としての成長が止まっているように感じてしまって……。子どもたちを寝かしつけてから、目的もなくテレビを観て過ごす自分時間。やりたいことがなくて、自分時間にやることがない。そんな生活も、私の不安をさらに掻き立てました。

そんなとき、パーソナルカラー診断と骨格診断を受けてみたんです。2021年の1月でした。思えば子どもができてから、おしゃれができていなかった私。2人の男の子の育児に追われ、最低限のメイクと、汚れてもいい洋服。自分に割ける時間も気持ちも持ち合わせていませんでした。もともとパーソナルカラー診断に興味があったこともあり、プロの目を入れて自分を見つめ直すことにしたんです。
診断で自分に似合うスタイルを教えてもらい、ファッションに日々制限がある子育て中でも、工夫次第でおしゃれを楽しめることがわかりました。結果、気分が上がって生活にハリが出てきました。また、自分のことに目を向けるきっかけになったことで、育児も以前より楽しめるようになっていました。育児のためだけじゃない、自分のために人生を楽しめているな、と気付くことができたんです。

小さなきっかけで気持ちが前向きになれたことを実感した私は、2021年5月、パーソナルカラー診断や骨格診断を自分でやりたくて、イメージコンサルタントの勉強を始めました。イメージコンサルタントとは、『似合う』を知り、『好き』と『なりたい』を実現する専門家です。私がそうであったように、日々の家事や育児の忙しさで自分を見失っているママに必要なんじゃないかと思ったんです。長男は幼稚園に、次男は区の一時預かりに預けて授業に通いました。勉強は子どもが寝てからの夜間に行っています。2時間テレビを観て過ごして不安になっていた頃よりも、楽しくて有意義な日々になりました(笑)。現在はイメージコンサルタントの資格取得に向けて、実際にお客様を診断して講師からフィードバックをもらう、という形で経験を積んでいます。カウンセリングでお客様の『好き』や『目指したい姿』を伺い、パーソナルカラー診断や骨格診断で『似合う』を知った上で、メイクや洋服を提案しています。ショッピングに同行して実際にファッションの提案をすることもあります。

パーソナルカラー診断の様子

 

イメージコンサルタントが実感させてくれた社会との繋がり

― その後、どんなことが変わりましたか?

家事や子育て以外のことを考える時間ができたのをきっかけに、“切り替え”がうまくできるようになりました。

家事、育児、自分のやりたい仕事、それぞれの時間を確保するために、段取りを考えながらメリハリをつけて動けるようになっています。時間的な切り替えに加え、気持ちの面でも変化がありました。仕事で子どもと離れる時間ができた分、子どもにも以前より優しく接することができるようになりました。離れることで自分の心に余裕が出てきたんだと思います。今までだったら気持ちをうまくコントロールできず子どもに怒っていたことが、今では多少のことは「ま、いっか」と思えるようになりましたね。

長く社会から隔絶されていたことによる不安も、イメージコンサルタントを目指し始めてから解消されました。趣味の範囲ながらも社会と繋がりができたことで、自分の狭い世界から抜け出せたと感じています。お客様から「買い物が楽しくなった」、「子どもと過ごすだけで服なんて気にしていなかったけど、おしゃれが楽しくなった」、といったお声をいただけると、微力ながらも役に立てたことが本当に嬉しいんです。また、イメージコンサルタントを通じて様々な人と話をする中で、これまでの社会人経験そのものが自分の糧になっていたんだと感じることもできたので、会社員経験も育休経験も決して無駄じゃない、と自信に繋がりました。

骨格診断の様子

 

仕事、家事、育児。制限のある生活だからこそ、日々のおしゃれを楽しんでほしい

― これから、やってみたいことはありますか?

本業の会社員に復職してからも、イメージコンサルタントの仕事を続けて、両立したいと思っています。
その中で特に取り組んでいきたいのは、もっとママ世代にパーソナルカラー診断や骨格診断を知ってもらうことです。私が診断を受けてそうなったように、好きで似合うものを身につけられたら、テンションが上がって子育ても楽しめるママが増えるんじゃないかな。仕事に家事に育児に、子育て中のママが制限のある中でも自分の生活、自分の時間を楽しむ。パーソナルカラー診断や骨格診断が、そのきっかけの一つになると嬉しいです。そのために経験をどんどん積んで、お客様を見る目を確かなものにしていきたいです。

― ママたちへのメッセージをお願いします。

ママだからといって自分の100%を子どもに注がなきゃいけないわけじゃないです。子どもとの今の時間はもちろん大切ですが、子どもはいつか巣立ちます。そのあとのママ自身のために、自分がどうなりたいか考え、少しでも自分のために過ごす時間を楽めるといいですね。

わたしと街のつながり

中央区とのかかわりは?
4〜5年前から月島に住んでいる。

月島の公園でお友達と

この街の好きなところ
子ども向けの施設が多く、人も温かくて優しいから子育てをしやすい。おおらかなママが多い気がする。また、銀座など気軽に息抜きできるエリアが近いところもいい。
おすすめのスポット
月島第一児童公園、月島第二児童公園、豊海運動公園など。月島の公園では、近所の小学生たちが未就学児の長男と一緒によく遊んでくれるほど、みんな優しくて過ごしやすい。
 
わたしの子育て

わたしの家族
夫と4歳の長男(幼稚園)、1歳の次男 ※2021年10月時点
息子同士は喧嘩7割、仲良し3割だけど同性でもあるからか、ヒーローごっこなど一緒に遊ぶのが好き。お兄ちゃんへの憧れが強い次男は、長男のおさがりが大好き。

ららぽーと豊洲で過ごす我が家の休日

子育てで大切にしていること
子どもに対して嘘をつかない、約束を守る。挨拶の仕方なども含め、子どもは親のことを見て学ぶだろうから、誠実であることを心がけている。
子育て生活での失敗談
次男が生まれてから赤ちゃん返りした長男をもっと甘やかしてあげられればよかった。当時3歳だった長男は、話もできるし1人でできることもたくさんあったため、突き放してしまうことが多かった。もっと甘えさせて、長男なりに感じている不安をもっと解消させてあげられたらよかった。

 

■ 経歴 ■ 宮脇 はなこ(みやわき はなこ)さん
2013年、現職の人材系会社に新卒入社。2017年長男、2020年に次男を出産し、通しで約4年間の育児休業を2021年現在も継続中。育児をしながらパーソナルカラー診断を受けたことがきっかけで、パーソナルカラー診断や骨格診断に興味を持ち学び始める。現在、イメージコンサルタントの資格取得に向け勉強を続けながら、活動中。

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―編集後記―
自分を救ってくれたおしゃれで、同じ悩みを抱えるママを救うため日々勉強を続けるはなこさん。とても素敵な雰囲気と笑顔で、終始なごやかなインタビューとなりました。自身が抱えた不安や葛藤、子育ての心配ごとなどオープンに語ってくれた、飾らない人柄もはなこさんの魅力の一つ。女性やママの大変さがわかるからこそ、親身になって一人一人の個性を引き出すため丁寧に診断をされるんだろうなと想像できました。私も時間を見つけてお願いしようと思います!

2021年10月取材