コラム|元NICU看護師が伝える「病院(小児科、産科)を選ぶ時のポイント」は?

みなさん、かかりつけ医は決まっていますか?結婚や出産を機に新しい地域に引っ越した場合だけでなく、小さい頃から同じ街で暮らし続けていても、小児科や産科のかかりつけまでは決まっておらず、新たにかかりつけ医を見つけなくてはいけなくて迷うことも多いですよね。

今回は、新生児集中治療室(NICU)で看護師として勤務していた筆者が「病院(小児科、産科)を選ぶ時のポイント」についてお伝えしていきます。

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病院選びのポイントを「小児科と産科共通」、「小児科」、「産科」の順にお伝えします。
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【小児科・産科】家から通いやすい

かかりつけ医となると、必要な時にすぐに行けることが大切です。家から近くて通いやすいかどうかというポイントは選ぶときに重要です。産科ではお産がはじまった時にすぐに病院に行けるか、小児科なら、ちょっと気になることがあった時にも予約が取りやすいかもチェックしましょう。

【小児科・産科】処方薬の説明をきちんとしてくれる

病院に行くと、薬を処方されることがありますね。その時に「ひとまず〇〇(薬の名前)を出しておくのでそれで様子をみましょう」と言われて診察が終わってしまうというのを筆者は見かけたことがあります。薬はきちんと用法用量を守って内服することで効果が出ます。まれですが、薬の飲み方を説明しない医師がいることがありますので、必ず「その薬はどの症状に対する薬で、どんな作用をするのか、用法用量はなんですか?」と聞きましょう。そこで医師が嫌な顔をして正しい薬の飲み方を教えてくれないような病院はおすすめできません。

【小児科・産科】医師と話がしやすい

自分にとって「この医師は話しやすいな」という人をかかりつけ医にしましょう。医師と患者といっても人間同士ですから、自分と合うと感じる人と、そうではない人がいます。何でも話しやすい医師には、細かい状態も伝えやすく、医師にとっても診断の材料が増えるのでお互いにとってメリットがあります。

また個人的には“はっきりと言ってくれる医師”です。診断結果はもちろんですが、こんな症状の時はこうした方がいいですよと明確に言ってもらえる医師がおすすめです。

【小児科・産科】他院も気軽に紹介してくれる

「セカンドオピニオン」という言葉がだいぶ浸透してきていますが、医師に、他の病院も紹介してほしいと言いづらいことはありませんか。セカンドオピニオンは、患者さんが納得して治療を受けることができるよう、担当医以外の医師に第二の意見を聞くことができる患者さんと家族の立派な権利です。遠慮せずに聞くようにしましょう。もし紹介状が欲しいと言って嫌な顔をする医師がいたとしたらその病院はおすすめできません。

次に、小児科を選ぶ時のポイントについてお伝えします。

【小児科】小児科専門医がいる

看板に小児科と書いてある病院にいる医師が全員、小児科専門医とは限りません。小児科専門医とは、日本小児科学会が認定した小児科の専門医のことです。臨床研修を2年、専門医研修を3年以上の経験を積まなければ試験を受けることさえもできないので、まさに小児科のエキスパートのような医師です。小児科の看板は、専門医でなくても掲げることができますが、NICUでの経験のある筆者からすると、新生児、小児、大人はそれぞれ診療する視点が全く違います。そのため、小児科の診療経験の豊富な小児科専門医のいる病院をぜひ選ぶことをおすすめします。小児科専門医かどうかは、病院のホームページでの自己紹介の資格欄に書いてあることが多いです。もし書いてなければ「日本小児科学会」サイト内の「専門医名簿検索」から調べるのも1つの手です。

【小児科】子どもの予防接種のスケジュールに看護師も詳しい

0〜1歳の子どもは予防接種が多いです。予防接種のスケジュールを把握した看護師がいる方が信頼しやすいのではないでしょうか。スケジュールを把握できていることは、小児科での経験が豊富な看護師というバロメータの1つになります。初めての出産、子育てとなるママ&パパにとっては小児科の経験が豊富な看護師がいる病院の方がおすすめ。医師に聞きそびれてしまった治療方針や治療内容などを、看護師が再説明や補足してくれることで解決する、ということも中にはあると思います。

【小児科】休日や夜間にも対応してくれる

子どもの体調が悪くなるのは、平日とは限りません。そのため小児科選びにおいて「休日や夜間にも対応してくれる病院か」は大切なポイントです。とはいえ、相性や他の条件の良いかかりつけ医が、たまたま土日や夜間の診療はしていない、ということもありますよね。そんな時には“第2、第3候補の病院”として、探しておきましょう。

 

最後に、産科を選ぶ時のポイントについてお伝えします。

【産科】自分の希望する分娩方法、バースプランに対応できる

「バースプラン」とは、自分のお産をどのようにしていくかの計画や、その希望書のことです。病院によりますが、紙に書くところもあるようですね。病院とバースプランを立てる際に聞かれる主な項目は、分娩方法や立ち会い出産の有無、出産にかけられる費用から、細かい点では産後入院の病室が個室か大部屋か、病院食はどんなものがいいか、など多岐にわたります。自分で考えた「バースプラン」を可能な限り実現できる病院を探すようにしましょう。

病院選びで最初の分かれ目になるのが、分娩方法です。自然分娩、帝王切開分娩、計画分娩、無痛分娩など様々あり、それぞれにメリットとデメリットがあります。希望する分娩方法や妊婦さんの体の状態によって、病院の選択肢に限りが出てきます。そのため、希望する分娩方法について十分に検討しておきましょう。

立ち会い出産についても、病院や状況により対応の可否が分かれます。父親の立ち会いは可能でも子どもの立ち会いは不可という病院など様々。家族としっかり話し合って、早い段階で検討しておくのがいいですね。

分娩方法や出産する病院によって出産費用が大きく異なります。出産育児一時金だけでまかなえるかどうかなどに関わってくるため、費用もしっかりチェックしておきましょう。

また、バースプランで出産方法についてはじっくり考えても、意外と産後のことについては見落としがちです。産後の入院中の部屋は個室か大部屋かも気になるポイントですね。また、病院食も美味しいところがいいですよね。病院によって差があるようですので、口コミを参考にしたり、経験者の話を聞いてみたりすることをおすすめします。

【産科】緊急時の対応が可能かどうか

お産は何が起こるかわかりません。緊急時にどこまで対応が可能な病院なのかを確認しておきましょう。NICUで勤務していた筆者としては、MFICU(母体・胎児集中治療室)やNICU(新生児集中治療室)やGCU(新生児回復室)が付属している病院なのかを重要視していただきたいところです。ですがもちろん、なるべくいつも生活している環境と変わらない場所で産みたい人もいますよね。そうした場合は、その病院が緊急時にどういった対応をしているのか、MFICUやNICU、GCUのある総合周産期母子医療センターや地域周産期母子医療センターが近くにあって連携しているのかを確認してみましょう。総合周産期母子医療センターや地域周産期母子医療センターは、どちらも周産期や新生児の医療が進んでいる病院で、設備も整っています。中央区、江東区で該当するのは「聖路加国際病院」と「昭和大学江東豊洲病院」の2院です。

 

 

色々とお伝えしてきましたが、一番は“信頼できる医師を決める”というのがポイントです。信頼できる人たちからの情報も頼りにしながら、最後はご自身で「この医師(病院)なら信じられる」と思えるところに決めてください。見つけるというよりは、決めるという感覚かと思います。ぜひ、自分に合った病院選びの参考にしてみてください。

 

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