コラム|小学校入学にあたり不安や小1の壁を感じた?どう解決した?先輩ママ&パパに大調査

小学校入学_アイキャッチ

近年よく話題になっている「小1の壁」、皆さんは聞いたことがありますか?一言で表すと「子どもが小学生になるときに親が直面する不安や問題」です。当サイトCo-sodateでは、「不安ばかりが先行して欲しくない」という思いから、都内在住の先輩ママ&パパに独自調査を実施。その結果をお届けします。今まさに不安や問題を抱えている人にも、まだ先のことだけれど知っておきたい人にもお届けしたい内容です。そして、少しでも安心して明るい入学を迎えられたらと思っています。

入学前に不安はあった?どんな不安だった?

小学生になると環境がガラッと変わります。例えば、登下校は子どもだけになります。教材で重くなったランドセルを1人で背負って歩きます。自由時間は少なくなり、集団行動が圧倒的に増えます。お勉強をします。当番や係があります。保育園や幼稚園などでの生活よりも社会性が生まれます。今はまだ5歳や6歳の子どもが4月になったらこんなにも環境が変わるのかと思うと、親たちに不安が生まれるのも当然のことだと思います。

では、先輩パパ&ママはどのくらいの人が不安を感じたのでしょうか。のべ43人*1に聞きました。(*1 多子世帯には子ども1人につき1回回答。2人いる場合は2回回答のため、のべ人数で表記。以降同じ。)

入学アンケート_グラフ入学前不安

何かしらの不安を感じた人は43人中29人、全体の約7割でした。勤務形態別に見てみると、勤務者(フルタイム・フルタイム時短・パートタイム・自営業・内職)で「はい」と答えた人は24人で、勤務者全体31人の8割近くに上ります。一方で、非勤務者(育休中・専業主婦)で「はい」と答えた人は7人で、約4割でした。このことから、勤務者の方が不安を抱えた人が多い傾向ではありますが、仕事の有無に関わらず、不安に感じる人が多いと言えます。では具体的にどんな不安があったのでしょうか?

入学アンケート_グラフ入学前不安内容

1番多かったのは「子どもの友達関係」で、29人中19人が回答。「新しい友達ができるかな」「喧嘩しないかな」「信頼関係を築けるかな」など、心配が募るのは自然な親心なのかもしれませんね。放課後や長期休暇における子どもの過ごし方や、毎日嫌がらずに登校できるかを心配した人も多くいました。

一方で、「PTAなど学校行事の参加」や「子どもの友だちの親(主にママ)とのコミュニケーション」といった、自分自身への不安を感じた人も多く見受けられます。働いていると学校行事へ参加するために休暇を取得する人もいますから、仕事への不安に繋がるケースもあるでしょう。また、保護者の送迎がなくなることで、親同士の関わりも減ります。保育園や幼稚園のときと違い、年に数回学校行事でお会いするだけの人も出てきます。筆者は、予定があるのに子どもがお友達と放課後に遊ぶ約束をしてきてしまった!けれどお相手の連絡先も住所も知らない!という経験をしました。幸いにも当日の約束ではなかったので、翌日学校で日程変更ができましたが、当日だったら……と思うとヒヤヒヤしました。このように、子どもだけでの関係性が増え、時には上手くいかないことがあるかもしれませんが、「何事も経験から学ぶ」です。成長するわが子が楽しみですね。

約7割の人が不安を感じていると知り「この記事を読んで不安が生まれてしまった……」という人がいたらごめんなさい。でも、8割の人はその不安を入学後に解消されているんです!どのように解消したか気になりますよね?もちろん聞いてみました!ぜひ最後まで読んで安心してください。

 

多くの人が入学後に不安を解消できた、その方法は?

前問の「入学を前に不安を感じた?」で「はい」と回答した29人に、入学後に不安が解消したかどうか聞きました。すると約8割の人が「はい」と回答。勤務形態別の調査結果は下のグラフで示しました。

入学アンケート_グラフ不安解消

「解消した」と答えた24人の内、勤務者は9割近く。この結果に、現在働いているパパ&ママも少しはほっとしたところでしょうか。でも、解消した人の割合だけ知っても解決策にはならないですよね。ご安心ください。どのように解消できたのかも教えていただきました。

働き方が変わった/変えた
  • コロナにより在宅勤務になったため。(フルタイム)
  • コロナのおかげで?テレワークになり時間に余裕ができた。PTAの活動も自粛縮小になり負担がない。(フルタイム)
  • 私が働き方を変えることで解決。(フルタイム時短)(パートタイム)
  • すべてに納得しているわけではありませんが、仕事のスタンスを変え、子どもに寄り添いやすいスピードに落としました。(パートタイム)
プレディ/学童/機関のサポートなどの預かり
  • 民間の学童保育(フルタイム)
  • 発達検査を受け必要な支援につなげた。(フルタイム)
  • プレディ*2の利用や友達に頼って解決した(自営業)(*2 プレディ=中央区立小学校内に設置された放課後の居場所)
人との繋がり
  • 入学前に友達作りを頑張ったので、結果取り越し苦労で終わりました。(フルタイム)
  • 保育園から知ってるママ友の情報網に助けられました。(フルタイム)
  • 先輩ママからの情報や塾での先生からのお話などで解決できました。(フルタイム時短)(パートタイム)
  • 下校時「ちゃんとお友達と帰ってこれるか」、「危ない場所はないか」、など心配していました。学校が始まってしばらくは集団下校で、先生も一緒になり同じマンションや同じ方面の子を送ってくださいました。その中で一緒に帰れるお友達を探すことができました。危ない場所は、入学前に親子で実際に歩いてみて、「ここは気をつけてね」など子どもに伝えました。(パートタイム)
  • 見えない部分もあるのでまだ不安はありますが、先生に個人面談の際などに友人関係を聞いたりして、新しいお友達もできているようなので安心しています。(パートタイム)
  • 事前に入学予定学校に問い合わせて、別途面談の機会を設けていただいた。(自営業)
  • 集団行動が苦手なので、定期的な面談以外でも先生とコミュニケーションを取るようにしています。PTAなどで学校へ行ったときは、本人に気付かれないように授業を覗くこともしています。(自営業)
  • 気になる事は積極的に先生に確認をした。(専業主婦)
子どもの姿/自然に解消
  • 思っていたより大した問題もなかった。(フルタイム時短)
  • 子どもが学校を楽しんでいるので、自然に解決された。(パートタイム)
  • 子どもを見守っただけ。(パートタイム)
  • 時間が解決。(パートタイム)
  • 入学してみたら、難しいことではなかった。(パートタイム)
  • 心配していたほどの事はなかった。(専業主婦)

様々な解決方法がありましたね。働いている人は「自分の働き方を変えた」「民間学童を利用した」ことで解消できた人がいました。「学校とコミュニケーションをとる」「友人からの情報」といった、人との繋がりで解消した人もいました。特に先生は学校での様子を1番知っている人です。何かあれば1人で考え込まずに相談してみると良いでしょう。

 

最近よく耳にする「小1の壁」とは?実際に感じた?

近年よく聞くようになった「小1の壁」という言葉。共働き世帯が増えた*3ことも要因の1つだと考えられます。(*3 参考資料:内閣府公式サイト内「男女共同参画白書 令和2年版」における共働き等世帯数の推移)。実際にインターネットで「小1の壁とは」で検索すると、主に共働きの家庭で直面する問題を指しています。子どもの預かりにおける環境が変わることで生じる「保育園は夜まで預かってくれるけど、小学生になったらどうしよう」や、「両親の出勤時間が早いけど、子ども1人でちゃんと家を出られるのか」といった問題です。

では、実際にどのくらいの人が「小1の壁」を感じたのでしょうか。のべ43人の先輩ママ&パパに聞いたところ、「はい」が4割、「いいえ」が6割と、「いいえ」が過半数でした。

小学校入学_グラフ小1の壁男女別

男女別に見ると、男の子の「いいえ」は55%、女の子の「いいえ」は65%。男女ともに「いいえ(小1の壁を感じなかった)」が過半数でした。では、勤務形態別ではどうでしょうか。

入学アンケート_グラフ小1の勤務別

勤務形態ごとに、回答が明確に分かれました。時短を含む「フルタイム」勤務者の約7割が小1の壁を感じたのに対し、他は半分以上が「いいえ」と回答しています。「突然何か起こったときでもすぐに仕事から離れやすい」と感じられる環境であると、幾分か改善されるかもしれませんね。

筆者にも「小1の壁」に直面して駆け回った友人がいました。4月が下の子の育休期間と重なったことで、公立学童保育の利用条件から外れてしまいました。年度途中で入れることは滅多にないので、4月からの利用が理想です。学童保育を利用するためには、すぐに仕事復帰をすることが必須なのですが、赤ちゃんを預けられる保育園が一向に見つかりません。高額の無認可保育所と民間学童保育に通うとなると、かなりの出費になるため、とても困っていました。まだ赤ちゃんと一緒に過ごしたいのに、上の子を学童保育に入れるために預けて働かないといけない……という「小1の壁」が本当に衝撃的でした。

 

放課後はどこで過ごした?

「何に不安を感じた?」の回答の第2位に入っていた、放課後の過ごし方。先輩ママ&パパはどんな選択をしたのでしょうか。小学校1年生のときについて聞きました。

入学アンケート_グラフ預かりシステム

放課後に何らかの預かりシステムを利用した人は全体の7割に上りました。中でも圧倒的に多かったのは公設の預かり。プレディ、公立学童保育、きっずクラブを合わせて、30人中25人もの人が利用した人気ぶり。「預かり時間・期間が適している」「利便性が良い」が主な理由でした。中央区独自の「プレディ」は、放課後や土曜日の居場所として小学校内の部屋を開放しています。いきいきと遊んで学べることを願い「Play」と「Study」から付けられた名前です。江東区では「きっずクラブ」と呼ばれ、小学校・近隣施設・児童館などで実施しています。

少数ではありますが、民間学童保育を選択した家庭もあります。理由に「送迎サービス」というものがありました。筆者宅の近所の小学校でも、下校時刻になると民間学童保育の車がよく校門前に停まっています。校門まで迎えに来てくれるのは、とても安心ですね。また、前出の公設預かりでは、一度帰宅すると、その日の再利用ができません。つまり、例えば習い事で中抜けするということができません。なので、習い事の日は民間学童保育を利用すると、1人でのお留守番を避けることができます。最近は習い事を兼ねた民間学童保育が増えているのも魅力です。

 

PTAってどんなもの?

「何に不安を感じた?」の回答にあった「PTA」という言葉について、「よく聞く言葉だけど、具体的にどんな組織か知らない」という人もいるのでは。ここで簡単に解説します。PTAとは「Parent(保護者)Teacher(先生) Association(組織)」の略。児童が健やかに成長できるよう、各学校において保護者と教職員が協力して活動を行う組織です。強制ではなく、任意加入の団体です。

入学アンケート_PTAちょっとここで筆者の実体験を紹介させてください。筆者にも幼少期があり、地域イベントに多々参加していました。お祭り、校庭開放、区のイベント等々、たくさんの楽しかった思い出があります。やがて私が親になり、子どもが小学生になり、PTAに入会して、そこで初めて、これらのイベントはPTAが関わってくれていたことを知りました。例えば、中央区が毎年主催する「中央区子どもフェスティバル」で所狭しと軒を並べるワークショップの多くは、各小学校・幼稚園のPTAが受け持っています。子どものグループで遊びに来る子もいれば、親と一緒に工作する子、とにかくとっても賑わうんです。子ども達がとっても楽しそうなんです。また、学校行事や放課後のスポーツなどにおいてもPTA会費が充てられている活動もあります。PTA役員になれば労力や時間を使うこともあります。でもこの活動が、子ども達の成長や笑顔や思い出に繋がっているんだな、と知ることができました。

 

先輩たちからの励ましの声&アドバイス

【人との繋がりを大切に】

●お友達関係などたくさん不安はあるかと思いますが、お子さんと先生を信じてある程度は任せることで、お父さんお母さんも、お子さんもストレスなく学校に通えるのかな、と思います!

●コロナの影響もあり新しいお友達を作るのがママも子どもも大変だと思います。同じ保育園や同じマンションなど、きっかけをぜひ探してみていただきたいです。こんな時代だからこそ、近所の知り合いが助けになることがきっとあります。

●知ってるお友達が多いほうが、子どもも親も助かります

●環境がガラッと変わります。少しでも心配なことがあれば、遠慮なく先生とコミュニケーションをとりましょう!お家と学校では子どもの態度が違うことも。先生も親の意見(お家での様子)は参考になるそうです。

●学校での心配事は学校に。ママ友に聞きたくても聞かない方が気が楽ちん。

【備えあれば憂いなし】

●持ち物は必要数+1で用意すると、忙しい中優しくなれます。

●まだ1人での登下校に慣れないうちから、保護者会等で留守番をさせることがあります。できるだけ入学前に、通学路の確認等親子でやっておくと安心だと思う。

低学年のうちは毎日宿題や連絡帳を一緒にチェックしてあげると安心です。長期休業中の昼食や過ごし方を早めに検討しておくといいですよ。あと、最近は学校や学童などの連絡手段に、メールやアプリの導入が増えています。保護者間ではLINEが多いです。なので携帯電話はスマートフォンがおすすめです。予防接種は入学前に済ませてると良いです。学校に提出する健康カードに接種歴を記載するので、記録を用意しておくとスムーズです。最初は大変さを感じるかもしれませんが、慣れてしまえば逆に寂しく感じるくらいです。親子で自信をもって新しい春をお迎えください!

 

環境の変化には不安も付きものですが、先輩ママ&パパの多くはうまく乗り越えていましたね。あまり思いつめず、まずは肩の力を抜いてみましょう。最後に先輩ママ&パパからのメッセージを一言でまとめます。案ずるより産むが易し!

 

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