やりたいと思ったことを
1つ1つ形にしていく人生が最高に楽しい
LIFE DESIGN代表/飯田 亜美さん
1歳の女の子のママである亜美さんは、アパレル業界の会社員から、20代で独立。2017年に自分の会社を設立し、パーソナルスタイリスト派遣、 イベント運営、 コンサルティング、 Webマーケティングなど幅広い事業をパワフルに手掛けています。現在は、託児付きコミュニティサービス「銀座ママ友会」などのコミュニティ運営をする傍ら、「きれいなママを増やそう!」プロジェクトとして、銀座の美容サロンと連携した託児スペースを立ち上げに奔走されています。彼女が人生の転機にどう向き合い、どんな変化があったのか、また今後やりたいことについて伺いました。
週末起業から自分の理想を追いかける人生へ
― あなたにとっての人生の転機は?
社会人になってからの、いろいろな人との出会いに刺激を受け、週末起業を初めたことです。
学生時代からアパレルをやっていきたいと思っていて、新卒でアパレルの販売員として就職しました。ところが、アパレル業界は辞める人も多く、特に女性は結婚後、家事育児と両立するためにパートやバイトという働き方を選ばざるを得なくなり仕事を充実させられるイメージを持てないのが正直なところでした。
そんな時、大学の先輩が社会人になって早々に、会社以外のフィールドで週末起業をしていることを知ったんです。私は自分の目の前のことを頑張るしかないと思っていたけれど、その先輩は会社でも成果をあげながらも、それ以外の時間は自分の将来のために使っていて、そんな20代の過ごし方がすごくいいなと思いました。
その後、その先輩から紹介いただいた女性経営者の方で私が将来なっていたい状態を全部取りしている方がいて、そんな人が存在しているという驚きと共に、自分が経営者であればその道が大いに拓けるのだと感じました。
私は子どもの頃からずっと目標をもって努力する、という人生を送っていましたが、社会人になって目標が見えなくなっていました。そんな時、「仕事の目標ではなく、人生の目標をちゃんと立てるといいよ」と言われ、考えたのです。
私は結婚願望もあるし、子どももほしい。それに、東京で生きていきたい。そうなると、自分のキャリアだけを考えていると今後悩むことになるだろうなと、周りの女性を見ていて感じました。人生いろいろある中で、特に女性は出産がキャリアや人生に及ぼす影響が大きいですが、そんな中でも、常に自分の思いを追いかけ、1つ1つ形にしていく人生でありたい。そして、それぞれの理想の人生を誰もが生きていけるように具体的な一歩を提供し、世の中の役に立ちたい、というビジョンにたどり着きました。
それから3年間は、会社員と週末起業で個人事業主として営業代行などを請け、ダブルワークで動き始めました。そして、26歳のときに拠点を銀座に構えて独立しました。
その後も、プロジェクト形式でイベント運営やコミュニティ運営、総務人事などのサポートの仕事を個人で請けていたのですが、徐々にその限界を感じるようになりました。自分が結婚、出産する時のことを考えると、この活動を個人ではなく会社にして、チームビルディングを土台にして事業化した方が自分の理想のライフスタイルにつながっていくのではないか、そして、その方が多くの人が真似できる働き方にもなるのではないか、と。そこで、32歳のときに会社を設立し、今に至ります。
自分の経験を周りの人へ分かち合えることが嬉しい
― その後、どんなことが変わりましたか?
前職は大手のアパレル会社だったので、「このブランドだから」という理由で人々が来るけど、私自身のお客さんはどれくらいいるのだろうか、というのは未知数でした。ですが起業して自分ひとりの力で事業を行っていくとなると、、会社の看板に頼らず、信用や信頼を自分で作っていかなくてはなりません。大変ですが、一方で、結果がダイレクトに自分に返ってくるのがやりがいでもあります。
生活については、今でこそリモートワークが浸透してきているけれど、私の場合は9年前からほとんど電車に乗らなくなり、働き方の自由度は上がりました。
一方で、時間やメンタルの自己管理は難しかったです。出勤があると会社にルーチンを作ってもらえるので頑張りやすい仕組みが整っているけれど、自分でやっていると24時間を上手にマネジメントしてスケジューリングする難しさが出てきます。また時々「自分に自信がない」「本当にできるのだろうか」という心の未熟さが表出することもありました。でも、それらを乗り越えていくのも、結局はすべて小さいことの積み重ねでしかなく、それを一つずつやっていくだけ。今では、特にメンタルはかなり強くなったと思います。こつこつ続けていくことで、自己信頼も積み重なるし、周りの人の信頼も積み重なる。まさに「塵も積もれば山となる」。だけど、現状に満足することなく、今後も努力してもっと積み上げていきたいです。
独立してからの何よりの変化は、自分の経験から周りの人へ「分かち合い」ができるようになったことです。会社員のままだったら、たとえばキャリアや人生設計の相談を受けても会社員としての選択肢しか伝えられなかったけれど、それ以外の選択肢を自分自身がこうして先に経験したことで、伝えられることが増えました。とりわけ出産を機に狭まってしまったキャリアの選択肢を、もう一度広げたいと考える人の多いママ世代に対しては、私が提供できる情報や環境が特にたくさんあると感じています。
それも含めて、今やっていることと自分の理想がちゃんとつながっているので、今はとにかく人生が楽しいです。会社員のときに感じていたようなストレスややらされている感がなく、自分の人生の責任を自分でとっているな、という実感があり、すごく自由です。
地域から世界まで、理想の実現に貪欲に
― これから、やってみたいことはありますか?
まず、2020年は託児サービスを軌道に乗せていくことが目標です。
また、今後自分のお店も出したいと思っています。今はECの台頭やコロナ禍の影響で位置づけがどんどん変わってきているけれど、いわゆる小売店ではなく、体験する場としての実店舗をいろいろなものと掛け合わせて、新しいつながりが生まれるお店を作っていきたいです。
もっと長期的には、世界を股にかけたビジネスをやっていきたいと思っています。というのも、私には「地域から世界まで」という気持ちが根底にあります。「地域」というのは家族や地域の人のような身近な人ももちろんですが、実は一番身近な人は自分自身なんです。理想の実現を私自身もしていくし、いろいろな人のお手伝いもしていきたいです。単純にそういう社会のほうが楽しいですしね。
同時に「世界」にも気持ちがあるのは、私は海外に単身赴任をしていた父親や私自身の大学時代のロンドン留学の経験から、自分の常識が全てだと思っていたらもったいない!と思っているからです。だから、世界中を飛び回って仕事をしたいし、自分で会社をやっていれば取引先を自分で選べるので、取引先を海外に作ることもできます。自分がやりたいと思っていることは大小構わず形にしていくことが大事だと思っているので、将来的には世界でビジネスをし、世界にいい影響を与えたいという野望も秘めています。
― ママたちへのメッセージをお願いします。
キャリアや人生設計に限らず、子育てや人間関係などで人に言えない悩みを抱えているママはかなり多いと思います。私が運営する託児付きコミュニティサービスの「銀座ママ友会」は、そんな悩みも分かち合っていける場にしたいと思っています。中央区にお住まいなら、私もすぐに会えるので、何かあればお会いしたことのない人でも遠慮なく連絡ください!
また、今はコロナ禍で皆不安を抱えながら慌ただしい日々を過ごされていると思いますが、振り返れば東日本大震災もそうだったように、10年に1回くらいのペースで、私たちは予測不可能な大災害や経済危機に直面しているんですよね。。そうなったときに「どうしよう!」と焦るのではなく、“まさかの事態”を想定して、今からできることを少しずつ積み重ねていくことが大事だと思います。
お会いできる機会があれば、これからどうしていきたいか、未来の話も一緒に語りたいし、これからもそういうきっかけをつくっていきたいです。一緒に輝いていきましょう。私たちが輝けば、経済は活性化するし、家庭も幸せになるし、日本が輝くことにつながっていることは間違いないです。一緒に頑張りましょう!
わたしと街のつながり
この街とのかかわりは?
中央区歴は26歳から今年で9年目。職場も家も中央区です。
銀座が大好き。銀座は高級で上質なもの集まるエリアだけでなく、東日本橋のような下町もあるのが中央区のいいところ。
東日本橋の雑貨店「Chou Chou」。小伝馬町の夫婦で経営しているカフェ「CAFE LIFE」は、パニーニがとっても美味しい。新橋の「秋吉 銀座店」は福井発祥の焼き鳥やさんで、1本100円以内で安い&おいしい。キラリトギンザにある「マーサーブランチ ギンザテラス」はテラスで食べることができるので、子連れでも行きやすい。
わたしの子育て
わたしの家族
1歳娘、主人、私。4月から区立認可保育園へ通っている1歳娘。いろいろなものに興味津々で、とにかくよく笑いよくしゃべる。最近はものを投げるのがブームで、ベビーベット周りがものだらけに。音楽が好きで、音楽が鳴るとノリノリになる。特技は拍手とハイタッチ。
選択肢を与えること。自分で選んで自分で決める力をつけてほしいので、本人が自分で決める練習を今からしている。例えばおもちゃも必ず2つ以上渡して、自分で選択させている。言葉をもう理解しているという前提で関わり、たくさん話しかけ、一人の人として関わるようにしている。
コロナ禍で在宅ワークが増え、子どもとの時間に仕事を優先してしまい、メリハリがつかなくなってしまったこと。ベビーカー移動が大変で、通常の倍くらいかかり、約束の時間に遅れてしまったこと。目的地までのアクセスを考えて、予め抱っこひもや自転車、タクシーなど計画的に移動方法を考えないといけないと反省。
大学在学時からファッション業界にて販売員に就き、そのまま就職。キャリアと家庭の両立の実現のために23歳から週末起業にて営業代行などにたずさわり、26歳にて銀座に拠点を構え独立。32歳で株式会社LIFE DESIGNを創業し、より多くの人のビジョンの実現のための具体的な一歩を提供するために日々奔走。
クラウドファンディングを2020年9月30日まで挑戦中!
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―編集後記―
結婚・出産後を見据えて、早々に独立し、やりたいこと「全部取り」を実現している飯田さん。理想を大きく描いて、一歩一歩堅実に積み上げていく、そのスタイルに好感を持ちます。実はもっとも身近な人は自分自身である、というのは盲点。多くの人が自分を大切にして、理想を実現していければ、いきいき輝く社会が広がっていく、そんな可能性が伝わってきました。